「虹」三部作
ごめんね、これ書いたら寝るねw
さてさて、「ラルクアンシエル」というのは、フランス語で「虹」っていう意味です。リーダーのてっちゃんが「さまざまな色を内包する「虹」みたいに、いろんな音楽の色を見せれるバンドになりたい」っていう意味を込めて、つけたらしいです。一度聞いたら忘れない、不思議な響きだし、いい名前ですよね。
しかし、彼らの数多い楽曲の中で実際に「虹」ということばがタイトルや詞に使われているのは、私が知る限り3曲だけです。20年やってきて、3曲。これを多いと感じるか少ないと感じるかはひとそれぞれだと思いますが(実際、自分たちのバンド名を頻繁に詞の中に織り交ぜてくるバンドなんてなかなかいない気もしますし笑)、その使われている曲っていうのがまた絶妙で、ラルクの物語性を確かなものにする要因になっている、ような気がするんですよねえ。
まず「虹」が歌詞のなかに含まれている初めての曲は、4thシングルの「風に消えないで」です。この曲は、「仕事と恋のどっちを取るか」みたいなちょっと切ない葛藤?が?含まれているって、昔の音楽雑誌のインタビューでhydeが言ってたらしいんですけど、でもメロディは凄くポップだし、なんか楽しい曲なんですよね。時期的にも、売れる前特有のワクワク感、ここから来るぞ〜、人気出てくるぞ〜っていういよいよ感、みたいな、青春っぽい要素も感じる。この曲の中で「虹」はこういう風に使われています。
虹色に輝く 素敵な時だから
風に吹かれている 君を見ていたい
ここから曲がスタートするんです。「虹色に輝く素敵な時」っていうのが、この曲のはじまり。素敵な歌詞だと思いませんか?
あくまで恋人同時の時間を主に言ってるんだろうけど、バンド名だし、なんか演奏してるみんな楽しそうだし、「虹色に輝く素敵な時」って、まさに当時のラルクのことを指してるんじゃないのかなあ、とか思ったり、してます。
で、次に「虹」がつかわれるのは7thシングルの「虹」。そのものずばり、タイトルです。これはもう色々あって、まあ端的に言うと初期のドラム担当だったsakuraが覚せい剤取締法違反で捕まって、脱退してしまったんです。バンド自体も一時活動休止で、この「虹」という曲は休止期間にロンドンで共同生活みたいなことをして、その間に作った曲、だそうです。
結局、活動休止が解けても、sakuraは戻ってくることはありませんでした。その代わりに、新ドラマーとしてyukihiroが加入して、この「虹」が発売されました。
「少年は人の影に歪んだ憎しみを見た」
そんな世界なんてもう 何も見たくないよ
何も!何も!何も!
それでも想う あなたのことを
季節が流れていても…
切ない人よ 叶わぬ願いよ
なぜこの胸から 愛は生まれてゆく?
多くを語らずとも、この詞を読めば、曲を聴けば、hydeが伝えたかったことは何となくわかるんじゃないかなあと思います。そしてここで、私の厨スイッチが発動するんですけども。
私がラルクを好きになった時は、既にsakuraはラルクにはいませんでした。でも、色々ラルクについて調べていくうちに、sakuraとhydeが当時すっごく仲良かった、みたいな話がよく目につくわけですよ。更に調べて自分なりに考えた結果、このふたりは何かただ「仲良し」っていうよりも、もっと何か、何だろう、「自分の半身を見つけた」みたいな、ソウルメイト的な絆があったような気がしたんですよね。(※厨フィルターです)
ジャニオタ的には亮内っぽいって言えばわかってもらえるのかなあ〜。亮内と似てると思うんだよなあこのふたり。なんか一見庇護する側とされる側が逆っぽい感じが。まあこのあたりはニュアンスかつ多大なフィルターをかけて物を言ってるので、あんまり本気にしないでほしいんですけど^^
まあとにかくそんなわけで、この「虹」以降しばらく、hydeが書く詞に出てくる「君」とか「あなた」っていうのはね、割とね、……まあ妄想です^^
例えば
静寂の彼方に汚れない君を見つめ
遅すぎた言葉はもう届かないね
(winter fall/1998.1)
罪を犯したって意味ではsakuraはむしろ「汚れている」人間だと思うんだけど、ここにもhydeの自己犠牲論がうかがえるっていうか、なんか割と本気で「俺が止めてれば…」「俺がもっと早く気付いてれば…」っていうのを当時のインタビューでよく言っていたので、そんなことないよ!ってまた胸が痛くなるよね。
何もかもが堕ちてくけど
君だけは大人に ならないで
(DIVE TO BLUE/1998.3)
これが別にsakuraがどうこう!とかは思いません、いくら厨でもそこまでは思いませんよw
けど、なんかこの時期に色々hydeというかラルクは知っちゃったんだなあと思う。汚い大人の陰謀とか、信じてるだけじゃ何も解決しないこととか。
崩れ落ちていく 積み上げた防壁の向こうでは
そっとあの日の僕が笑ってた
運命は不思議だね 錆ついて止まっていた時が
この世界にも 朝を告げてくれるよ
(snow drop/1998.10)
この曲すっごい好きなんです!!!
ちょっと前向きになってきて、現実も受け止めて、でも「あの日の僕」はずっと防壁の向こうにいるの。どんなに防壁が崩れても、いなくなることはないんだと思う。ううう…。
で、この曲。
泣かないで 泣かないで 大切な瞳よ
悲しさにつまづいても現実を見ていてね
そのままのあなたでいて
いつまでも見守ってあげたいけど もう大丈夫
やさしいその手を待ってる人がいるから 顔をあげて
(Pieces/1999.6)
どんなに罪に身をやつしたひとに対しても「そのままのあなたでいて」「優しいその手」とか言えちゃうあたりがhydeのhydeたるゆえんだし、っていうか人間一度や二度の過ちは誰でも犯すしね。いや、こういうことを他人事のように言える状況じゃないんだけど、いまの、それなりに楽しそうなhydeとsakuraを知ってるからこそ言えること、ということで。眠くて言葉がまとまらなくてすいません。とにかく、これは公式には「死に瀕した父親が息子に向けて歌った曲」っていうコンセプトがあるみたいなんだけど、厨的にはsakuraに向けて歌った曲……と思っていてもいいですか。
だってね、この曲が出た少し前に、sakuraはZIGZOというバンドを組んで、再出発してるんです。
そして先述した「winter fall」の中には、こんなフレーズがある。「pieces of you lie in me inches deep」=あなたのかけらは、私の中に深く埋まっている。この「pieces」こそが、hydeの半身的な意味でのsakura のことなんじゃないかなあってね!厨は思うよね!
……と、大幅に話がそれましたが、満を持して3番目に「虹」が出てくる曲は今回のニューシングル「GOOD LUCK MY WAY」です。
移り行く世界の 片隅で君に会えてうれしい
溢れそうな想いを 言葉にできなかったよ
いつかまた会えたら もっとうまく伝えられるかな
はるかな虹を越えて
GOOD LUCK MY WAY 信じる道へ
(GOOD LUCK MY WAY/2011)
この「君」っていうのは、メンバーでもあり、ファンでもあり、家族でもあり、sakuraとか元メンバーでもある、んだと思う。でも「いつかまた会えたら」って言ってるってことは、今は会えないひとのことなのかなあって、深読みしてしまえなくもないですね。でも、いつかまた会えること前提で歌ってるこの歌、いっこ下の記事にも書いたけど、前向きで、凄く大好きです。
こうやって考えてみると、割と節目節目で「虹」って歌詞を使ってる気がするね。ほんとに、紡ぐものひとつひとつがドラマティカルで、もしかしたら本人たちは望んでないかもしれないけど、物語厨はそうやってラルクに物語を背負わせて楽しむことに夢中です。
今年、下半期はいよいよアリーナツアーが始まるよ〜!
私は、京セラに参戦する予定です。
楽しいライプになるといいな^^
この間のラニバの感想も、その前にちょこっと書けるといいなあと思います。
いつにもまして自己満でしかないエントリでしたが、もしも読んでくださった方がいれば、長々とありがとうございました!