わたしが思う「ミュージカルテニスの王子様」の面白さ7選

前回の記事にお星さまありがとうございます!
年が明けても相変わらずテニミュテニミュな毎日を送っています。先日は何と遂にテニミュ遠征を果たしてしまいました。仙台楽しかった。
去年の夏、初めて観たときは、まさかここまで自分がハマるなんて思ってなくて、マジで人生一寸先は闇ならぬ沼です。テニミュ沼にずぶずぶと沈んでいく…こんなはずでは…。

さて、現在テニミュは2ndシーズン「青学VS四天宝寺」という公演の真っ最中なのですが、2月にTDCホールで行われる凱旋公演に、テニミュどころか原作『テニスの王子様』すら全く知らない!という友人を半ば無理やり連れて行くことになりました。
思い返せばわたしも初めてテニミュを観た去年の夏は、氷帝学園跡部と忍足を同一人物だと思っていたくらい『テニスの王子様』についてなーんにも知らない状態で、だけどめちゃくちゃ面白かったんですよね。じゃあテニミュの何がそんなに面白かったんだろう、何がわたしをこんなに夢中にさせてるんだろう。初めてテニミュを観る人はどういうところを意識して観たら「面白い」って思うんだろう。そういうのを整理して、友人に理路整然とテニミュを布教し、沼に引きずり込むためにこのエントリーを書く事にしました。死なばもろとも!

テニミュの面白さその1:ストーリーが分かりやすい!

分かりやすいというか、ほぼストーリーが無いです。いやあるんだけど、知らなくても全然楽しめる。
テニミュは原作コミック『テニスの王子様』の流れに沿って作られているんですが、原作もまったく複雑なストーリーではなく、簡単に言うと「主人公・越前リョーマの所属する青春学園中等部テニス部がトーナメントで勝ち進んで全国優勝する」っていう話なんですね。だから、ミュージカルの方も基本的に1つの公演で1つ(ないし2つ)のライバル校が出てきて、そのライバル校と試合するっていうだけなんです。つまり公演のほとんどがテニスの試合。今やってる公演は、全国大会の準決勝戦で、大阪代表の四天宝寺中と青学の戦いを描いています。

もちろん、キャラ同士の関係性とか、このキャラはどんな性格でどういうプレイスタイルで~とか、知っておけば知っておくほど楽しめるんですけど(四天宝寺戦だったら不二の「勝ちに執着できない性格」とか、タカさんと亜久津がどんな関係なのかとか、桃城と海堂のライバル関係とか)、とりあえず初めて観る人はなんか歌って踊るテニスの試合を観戦しに行くくらいの気持ちで行っても充分なのではないかと。試合で充分魅せてくれます。

テニミュの面白さその2:キャストの身体能力が凄い!

「試合で魅せる」って言っても、テニスやったこともない若手イケメン俳優が何となく歌って踊ってきゃーきゃー言われてるだけなんじゃないの?って思う人もいるかもしれません。わたしも正直、公演を観る前まではそんな感じの偏見を持ってました。でも、実際に公演を観て度肝を抜かれました。とにかく運動量が凄い! キャストのスタミナが凄い!

当たり前っちゃ当たり前なんですが、テニミュ基本的に全て生歌・生セリフです。で、原作に忠実に作られてるので、試合中でもめっちゃ喋ります。ミュージカルだし歌います。ジャンプして空中に浮きながら、全速力で走りながら、渾身のスマッシュ決めながら、歌って、演技するキャストは、もはや俳優っていうよりアスリートみたいだなーと思います。
それと当時に、わたしには絶対に手に入れられない「男の子の身体能力」にドキドキします。若い男の子のパワーって凄いよね、ほんとキラキラしてる…。

ちなみに、わたしが初めてテニミュ観たとき一番初めに思った感想が「めっちゃ走ってる!!」ってことです。曲の出ハケは基本全速力。ぼーっとステージ観てるといきなりカミテシモテからキャストがガーッと走ってきて、全力で踊ってまたガーッとハケてく。ビビる。

テニミュの面白さその3:楽曲の中毒性がヤバい!

さらに凄いのは、キャストがその身体能力でもって全身で表現してる楽曲がまたヤバすぎること!
テニミュは今年で10年目なんですが、楽曲に関しては10年間ずっと作曲・佐橋俊彦さん、作詞・三ツ矢雄二さんのタッグで作られてるようで、もうこのコンビが超最高です。佐橋さんの聴いてるだけでテンション上がるメロディに三ツ矢さんの良い感じにヤバすぎる歌詞が合わさって、どの曲もかなり中毒性のある楽曲に仕上がってます。

今回の四天宝寺公演だったら、やっぱりまずはシングルス3の試合で白石蔵ノ介が歌う「エクスタシー」って曲かな。メロディの素晴らしさ(前奏が特に好き)は、まぁどっかで聴いてもらうとして、歌詞がね、冷静に見ると凄いよね…。「無駄のないテニス んんーっ ああーっ エクスタシー」から始まって「せやバイブル それがバイブル 俺のバイブル」って畳み掛けてくるっていう…。いや、まぁ原作の白石くんのキャラが所構わずエクスタってる感じのヤバい人なんで、そもそも原作がヤバいのではという話になってくるんですが、それにしたってメロディに乗るとよりヤバさが増します。

あと主人公の越前リョーマ四天宝寺遠山金太郎が歌う曲も好きです。これは今やってる公演に当たって作られた新曲らしく、正確な歌詞が分かんないんですが、だいたい以下のような感じでして。

俺の身体は100パーセントテニスで出来てる
(略)
俺の心は100パーセントテニスが支配する
(略)
テニスは俺 俺はテニス

いやいやwwwww色々大丈夫かよwwwwwww
って突っ込まずにはいられないトンチキ歌詞なんですけど、これもメロディが凄い良くて、前後の流れとキャストの演じ方と全部合わさってとにかくめっちゃ泣けるんですよ…。主人公がテニスに支配されててそれ観て泣いてる観客って何だよそれって感じですけど…この曲の尊さはとにかく観れば分かるから!

とはいえわたしは元々アイドルヲタなので、こういうトンチキ歌詞に対する素養は割とあってですね…。(ex「Wildも地球の裏側じゃ Mildになるよ 時代を作ろうSexy Zone」)なので他の人が「テニスは俺!俺はテニス!!」で泣けるかと言われたらちょっと分かんないんですけど…いやでも泣けるよ多分、凄いもん。

テニミュの面白さその4:公演の“裏側”の見せ方が上手い!

その3までは公演そのものについて書いてきたんですが、ここからはそれ以外の面で面白いな~と思うことを。
まずはやっぱり「バックステージ」(通称「バクステ」、舞台裏のこと)映像の充実具合ではなかろうかと思います。
AKBとか、古くはモーニング娘。ASAYANでも、舞台裏やレッスン風景をドキュメンタリーとして見せる、という手法はアイドル好きには割とお馴染みですが、何だかんだ言いつつ面白いんですよね、舞台裏って。

例えば、その2で書いた身体能力に繋がる話ですが、テニミュでは稽古に入る前にキャスト全員による合宿が行われます。ただ歌、ダンス、芝居の特訓じゃなくて、ひたすらランニング・筋トレして基礎体力つけたり、あとは実際にテニスをやってフォームを学んだりなど。合宿映像見ると、こういう努力があって、あそこまでのパフォーマンスができるようになるんだな~って感心するし。

あとは公演中の、文字通り「バックステージ」ですね。本番5分前の円陣とか、幕が降りたあとの達成感溢れるハイタッチとか、メイク中にわちゃわちゃしてる様子とか(ちなみにテニミュのメイクは基本的に役者が自分自身でやるみたいです)。男子校の中身覗いてるみたいで凄く楽しい! わたしはアイドルグループとかの人間関係を覗き見るのが好きなタイプのオタクだったので余計に! この子とこの子は仲良しなんだな~とか、この子は本番前は袖でひとりで集中するタイプなんだな~とか、この人クールに見えて意外と可愛いとこある…!とか。見るたびに新発見。そんな映像が充実している。素晴らしいことです。

テニミュの面白さその5:ズバリ“チーム男子”感!

で、やっぱそういうバクステ映像などからも見て取れる、これです。
男の子たちが何かひとつの目標に向かって頑張ってる姿にときめかない女はいないだろ!

テニミュはテニスの試合の話なので、文字通り学校別に「チーム」があります。で、例外もありますが基本的にチームごとにキャストも代替わりしていくので、チーム全員スタートラインは同じ。キャスト本人たちも「団結」を意識してるのか、公演後にチーム全員でご飯食べに行ったりとか、休みの日に集まってカラオケしてたりとか、ブログで報告してくれて可愛い…。

チームごとにカラーが違うのも面白いです。わたしは氷帝四天宝寺が好きなんですが、テニミュでは氷帝は部長の跡部役をやってる青木玄徳くんが他のキャストよりも年上なので、お兄さんみたいな感じでみんなを見守ってて可愛い。四天宝寺は今やってる公演のためにオーディションで選ばれたばかりのメンバーなので、まだ結成して日が浅く、どんどん仲が深まってるところですが、第一印象としては皆優等生っぽいな~と思いました。出来る子たちの集団。

逆に、原作ではあまり出番のなかったチームでも、他の学校と同じように公演の前にはオーディションがあって、合宿があって、稽古があって…となるので、原作以上の人間関係・キャラの濃さを発揮することもあります。具体的には、2ndシーズンだと山吹っていうチームがキャストみんな仲良さそうで可愛い。アホな男子高校生の集まりみたいなノリだけど(笑)。公演は随分前に終わってるのですが、未だにチームでご飯に行ったり、ファンミーティング的なことをやったりと関係性は続いているようです。

アイドル好きだと「とは言ってもみんな別々の事務所なんだし、公演が終わるまでの期間限定の関係なんだから、そこまで“チーム感”って生まれないのでは?」って思ってたんですが、そんなことなかったです。確かに卒業はあるんだけど、みんなでスタートしてみんなで卒業するからやっぱりその代だけの団結ってあると思うし、あと原作がベースにあるから関係性が作りやすいっていうのも、もしかしたらあるかも知れません。いくらキャラクターとキャストの性格が違ってたとしても、やっぱり自ずとチームをまとめるリーダー的役割は部長役の子になるし。リーダーが明確になってるだけでも随分まとまりやすいよね。

テニミュの面白さその6:卒業がある!

で、上にも書きましたがこれです。「卒業」があること。これ、大きいなーと思います。
「卒業」って一見悲しいことのように思えるんですけど、逆に明確に「卒業」が決まってるからこそ、そこまでは全力で推そう!!みたいな気持ちになるんですよね。宝塚とかAKBファンの人たちも言ってたことなんですが。
逆に、ジャニーズは「卒業」っていう制度がなくて、最近はグループの解散も殆どないので(脱退とかはありますけどね)、やっぱり誰かひとりを「推し(=担当)」って決めるまでにはもの凄い時間がかかるし責任も感じるんですよね。こっちが勝手に感じてるだけなんですけど…。もちろんそれはそれで楽しいんですけどね。

また、有限だからこそ美しい、みたいな気持ちもあります。正に青春って感じ。それこそ、学校の部活と一緒かも知れません。入部してから引退するまで、その長くて短い青春は、めちゃくちゃキラキラしてます。同期(チーム)の絆とか、先輩後輩(例えば初代跡部景吾役と4代目の跡部景吾役とか)の関係とか、「卒業」「代替わり」の制度があるからこそ生まれるもので、面白いな~って思います。

テニミュの面白さその7:各種イベントが面白い!

これは結構賛否両論だと思うんですが、わたし的にはめちゃくちゃ楽しいです。

テニミュは、本公演の他にも色んなイベントがあります。特に2ndシーズンになってからこういうイベント増えたっぽいですが。
公演が終わったあとのプレミアムパーティー(FCイベントみたいなやつ。公演を振り返ってトークする)とか、ドリームライブ(公演で歌った曲を使ってのコンサート。会場も横アリとかだし、ペンライト振っていいし、\キャーッ!/ってなるし、マジでアイドルのコンサート)とか、運動会(キャラの格好して役を演じたまま行われる運動会…! 跡部様の借り物競争が観れるよ!)とか。あとCD出した時には握手会もやってたみたいですね~。盛りだくさん!

ドリライ、運動会は演技したままやるんですが、本公演では見れなかったキャラ同士の絡みが観れたりとか、ドリライだったらダンスや演出もアレンジしてきたりとか、工夫されててめちゃくちゃ面白いです。運動会はもはや発想の勝利だよね…めっちゃ面白いでしょ…騎馬戦とか二人三脚とかやるんだよ…。
セルフパロディっていうか公式アンソロジーっていうか、本公演ほどの深刻さは無くて気楽に楽しめる感じ。

あとトークイベント系はやっぱりキャストの素が見れて楽しいっていうのもありますね。バクステとかにも通じるところなんだけど。え、海堂薫ってキャラクター、めっちゃストイックな役なのに、素のキャストはめっちゃ面白い奴だ!とかね。公演の裏話聞けるのも楽しいです。稽古中にあんなことあったよね、あの時俺ステージ袖でこんなことやってたよ、自分が観た公演を思い出しながら聞くの楽しい!



以上、わたしが思うテニミュの面白さ7選でした。
色々言ったけどやっぱり最終的には観てみたいと良さは分からない!!

今やってる四天宝寺公演、初心者にもなかなかオススメの公演だと思います。四天宝寺って大阪の学校なんですが、試合中もギャグとかネタとかいっぱい散りばめてあって明るくて楽しいし。あとネットで話題の「ワシの波動球は108式まであるぞ」の人も出てくるよ!

あとジャニヲタの人しか分かんないかもなんですが、今公演は4Dフライングがめーっちゃかっこいいので4Dフライング厨には激しくオススメです! 映像とか照明もこだわってて、視覚的にも飽きのこない公演だと思います。

2月8日からTDCホールで約一ヶ月の凱旋公演が行われるのですが、たぶんまだ平日夜とか普通にチケット買えるんじゃないかな~。公式サイトとか見てみたら分かると思います。当日券とかもあったりするので、とにかくまずは一度観劇だ! 話はそれからだ!

というわけで、テニミュ最高セイヤーなので、皆様よかったら一度観てみてくださいね。以上!


(※Amazonのリンクは転売っぽかったのでこっそり削除しました…。公演DVDは全国アニメイトで購入出来るよ!)

公演に行く前に一度DVDで観てみても良いと思います。
過去の公演いくつかはTSUTAYAでレンタルも出来る。